ホームページを開設して約半年。少しずつご覧いただけるお客様も増えてまいりました。そこでこれからはこのホームページを通して、京仏壇のことや仏具、仏壇の「お洗濯」、京仏壇 吉野仏壇製作所のことをお伝えできる場所になればと思い不定期ながら、仏壇屋が思うことをブツブツと発信させていただきます。
まず最初は今日みたいな暑い日にぴったりなテーマ、お仏壇の「お洗濯」について順を追ってお伝えさせていただこうと思います。第一回は「解く」です。
当店では伝統的工芸品の京仏壇の製造と合わせて、古い仏壇を修理し、新品同様の状態にする「仏壇のお洗濯」を承っております。
京仏壇はくぎの一本に至るまでバラバラに解体できるように製造されております。仏壇を解体することを「解く(ほどく)」という言葉を使います。紐をほどくように仏壇は最初から部品に分解できることを前提に製造されています。
「お洗濯」の最初の工程はまずは解体=解くことから始まるのです。
そしてその「解いた」パーツをすべてきれいにやり直し、また組み立てて元の状態にしていくのです。この「解く」という作業プロセスを通じて、仏壇本体の損傷具合や木地の状態をしっかり把握しておくことが「お洗濯」の作業に重要な意味を持ってくるのです。
※こちらは「お洗濯」をする仏壇ではありませんが、
「解く」が見ていただくのにアップしました。
当店の仕事は京仏壇の製造販売をいたしております。
そして「仏壇製作の総合プロデューサー」のようなものであると考えております。お仏壇製作には木地師、屋根師、彫刻師、金具、蒔絵、塗師、蝋色師などそれぞれの工程で専門の職人さんがいらっしゃいます。(詳しくは「京仏壇ができるまで」をご覧ください)しかも、同じ漆を塗る塗師の職人さんでもお寺のものを専門にされる方、仏壇を専門にされる方、仏壇以外をされる方と自らの専門分野にプライドを持って、匠の技で仕事をされています。
これらの職人さんに仕事を発注し、最終的に仏壇としてお客様へ販売をするのが製造元の仕事であると考えております。
と長くなってしまいましたが、次回以降は実際のお洗濯についてブツブツお伝えできればと思います。今後ともお付き合いよろしくお願いいたします。